人生の初期段階で学校に通う時間は結構長いですよね。
義務教育だけでも小学校・中学校の9年間を費やします。
その中に体育の授業がありました。
僕は運動があんまりなのですが、小学校までは苦手でも嫌いまではいってなかったと思います。
因みに運動神経悪い芸人が変な動きをする原因も気持ちもわかるので心から笑えないのです・・・
しかし中学校になると少し風向きが変わります。
小学校とは違い科目ごとに専門の先生がいる中学校では体育はとても厳しいものでした。
今の教育現場は知りませんし、当時全国的にどうだったかも分りませんが、とにかく当時は運動ができない=根性がないで括られ、足が遅い、球技が苦手、体力もなかった僕は体育の先生にずいぶん怒られました。
しかし今思い出してみると、これをやってみろと指示をされても、やり方をちゃんと教わった経験はないんですね。
もちろん見本はみせてくれます。
ただ遠投でもこうやって腰を回して思い切り投げるんだ程度の解説はありますが、具体的な体の使い方は教えてくれません。
見たままをトレースできない組の生徒は「思い切り投げるとか腰を回す」といわれても上手くできないまま、落ちこぼれていきます。
高校に入学するともっと酷くなり運動ができない人間は、もはやまともに相手もされませんでした。
学生時代は体育の先生なんて職業はフィジカルエリートの中でも選ばれた人間がなる職業だと思っていますよね。
中学・高校とその先生たちに運動できない=ダメな奴と言われ続けたので運動は苦手から嫌いにシフトしていったことはご理解いただきたい(^^;)
それから時は経ち、何の縁か整体師になった僕ですが人体のことを勉強していると、ボンヤリとですが体の使い方がわかってきたような気がします。
例えば水泳です。
それまでは自己流で何とか平泳ぎはできました。
でも無駄も多かったので、とっても遅く水をかく回数も多くて直ぐにヘトヘトになっていたんですね。
そこで数年前に久しぶりにプールにいった際、50メートル毎に運動連鎖などをブツブツ考えながら何往復かし、過度な緊張を抜きつつ更に浮力を使うことを思い付きました。
それから暫くしてコツをつかむと水をかく回数も劇的に減り、スピードも格段にアップし疲れないまま何往復もできるようになったのです。
体の使い方や、無駄に入っていた肩の力を抜くとこんなにも運動能力が変わるんだなと、心底思った瞬間でした。
時々あのときこんな風に体の使い方を教えて貰っていたら、学生時代苦手なまでも運動部に入っていたかもな~と思う事もあります。
このようにフィジカルエリートたちには到底敵わないまでも、体の使い方、仕組み、イメージがある程度理解できれば、種目によっては運動が苦手な人もそこそこのパフォーマンスを上げることができます。
そうすれば少なくとも体を動かすことに苦手意識や嫌悪感をもつことなく、当たり前に運動を楽しみ、健康な身体づくりが出来ると思うんですね。
運動と健康、ポジティブな思考、ヤル気などの関係性は今現在証明され続けています。
前述したように今の教育方針は分かりませんが、これから体育の教員を目指す方は運動が苦手な人にこそ、その楽しさを教えて頂きたいと切に願います。
それが大きな意味では将来の日本を支える人材育成にも役立つと僕は思うんですよね(^^)