HSP気質の人は時として逃げ癖があるように思われてしまうことがあります。
周りの人から「アイツは嫌なことからすぐに逃げる、根性なしだ」…みたいな。
確かにHSP気質の人は積極的なタイプは少ないように見えます。
でもほんとにそうでしょうか?
逃げ癖があるように見えるその人のことを、よくよく観察してみて下さい。
地味で人が嫌がる事を文句ひとつ言わず続けていたりしませんか?会社の中で特に成績に繋がらないような雑務をこなして周りの人の仕事がうまく回るようにしていませんか?
HSPの人は目立ちたいとか成績を上げたいという欲よりも、社会生活が円滑に回ることの方に重きをおいたりしますので、ガチガチの営業職や目立ってなんぼの体育会系の中にいると疎ましがられてしまいますし、経験上そのような環境下では目に見えない仕事や雑務は全く評価されません。
というより普通に怒鳴られます。「そんなことはどうでもいいから数字を出せ」という感じですね。
これは立ち位置によって感想がはっきり分かれると思います。
仕事なんだから数字を上げるのは当然とも思えますし、チームなんだから全体がストレスなく回る方がいいんじゃないの?と思う人もいるでしょう。多分どっちも間違ってはいないと思うのですが、はっきり言ってこの両者が混じり合うことはありません。
そこでHSP気質の人は「闘争」と「逃走」の選択を強いられ、後者を選んでしまうのですね。
そもそもHSPは競争や争うことが苦手なのです。
そして「逃走」を選んだことで罪悪感と自己否定が生まれ、慢性的な自己肯定感の低さに繋がってしまうのです。更に言うなら人生の中でこの選択をずっとし続けてきたんですね、これって結構きつくないですか?
私も自分は誰もが出来る会社勤めが出来ない社会不適合者だと思い自分を責めていましたし、もしかしたら何かしらの欠陥があるのでは?とも思ったことが一時ありました。
同じように思った方もいるのではないでしょうか?この先もずっとこんな人生を送るのか…と。
でも大丈夫です。
安心して下さい。考え方、見方を変えることでこの罪悪感や自己肯定感の低さはいくらでも変えることが出来ます。
昔から「適材適所」という言葉があるように自分の気質に合っている環境に身をおけばいいのです。
「逃走」するのではなくて「戦うステージ」を移すと思って下さい。
私自身も社会に出て何年もすると、どんなに努力してもどうにも出来ないことがあることが分かりました。
これはHSPの特徴でもありますが、一度に沢山のことを瞬時に捌くことができません。例えばとても忙しい食堂のランチタイムで注文を片付けていくとかです。
このような状況で闘志が沸く人も沢山いますが、私にとってはキャパオーバーです。
前述のように人の意見を押しのけて発言するとか、人と争うという行為が苦手なのでしかたありません
そこである時から転職の際に、そのような環境にならない仕事を選び、少しづつ苦手の中で出来る範囲を拡げていきました。
結果として自分一人で出来る整体という職業に落ち着いたわけですが、IT系のスキルが高ければ都会から離れた静かなところで仕事をしていたと思います。
今の時代この会社にしがみつかないと将来が危ういとか、アイツは聞いたこともない会社に勤めているなんて蔑めれることも少ないとでしょう。ですからもし今キツくて、でも逃げたらいけないと思っているHSPの人がいたら「戦うステージ」を移すと思って下さい。
もしかするとステージを移すためにはそれなりの努力やスキルが必要かも知れませんが、HSP気質の人は自分の決めたことに対する集中力は目を見張るものがありますので、その能力をいかんなく発揮してみて下さい。
来年の今頃はストレスなく笑顔で毎日を過ごせているかも知れませんよ(^^)