歯ぎしりがもたらす身体への影響

「歯ぎしり」とは夜眠っている間に、私たちは無意識に歯を強くすり合わせてしまう行為です。この一見何でもないような行為ですが、放置すると口腔内や全身に大きな悪影響を与えてしまいます。

この「歯ぎしり」の力は、想像をはるかに超えるものがあります。一般的に、人が食事をする際に使う力は、その人の体重程度と言われていますが、歯ぎしりの際に発生する力は、なんと最大で1トンを超えることもあるそうです。

身体への影響

口腔内のダメージ

  • 歯の摩耗: 歯の表面が削れてしまい、知覚過敏や虫歯の原因に。
  • 歯の破折: 強大な力で歯が割れてしまうことも。
  • 顎関節症: 顎の関節に過度な負担がかかり、口が開けにくい、顎が痛いなどの症状を引き起こす可能性も。

全身の不調

  • 筋肉の緊張: 顎だけでなく、肩や首の筋肉も緊張し、頭痛や肩こりの原因に。
  • 睡眠の質の低下: 歯ぎしりは睡眠を妨げ、日中の疲労感や集中力の低下を招く可能性も。
  • 精神的なストレス: 歯ぎしりはストレスのサインである場合も。

なぜ歯ぎしりは起こるのか?

歯ぎしりの原因は、まだ完全に解明されていませんが、以下の要因が考えられています。

  • ストレス: 日常生活でのストレスが歯ぎしりを引き起こす可能性が高いです。
  • 食いしばりの癖: 昼間、無意識に歯を食いしばる癖がある人も、夜間に歯ぎしりをする傾向があります。
  • 睡眠中の呼吸障害: いびきや睡眠時無呼吸症候群などが、歯ぎしりの原因となることがあります。
  • 歯並びの悪さ: 歯並びが悪いと、歯ぎしりをしやすいと言われています。

歯ぎしりにかかる力

歯ぎしりの際に発生する力は、個人差や状況によって大きく異なります。しかし、一般的に以下の点が挙げられます。

  • 最大咬合力の数倍から数十倍の力: 歯ぎしりの力は、通常の咀嚼(そしゃく)時にかかる力の数倍から数十倍に達することがあります。
  • 瞬間的なピーク力: 歯ぎしりは、短い時間に非常に強い力が繰り返し加わるという特徴を持ちます。
  • 長時間継続する力: 睡眠中の歯ぎしりは、数時間から一晩中続くこともあり、長時間、歯や顎関節に負担をかけ続けます。

歯ぎしりを放置するとどうなる?

歯ぎしりを放置すると以下のような影響が出てきます。

  • 歯の寿命が短くなる: 歯の摩耗が進んでしまい、最終的には歯を失ってしまう可能性も。
  • 顎関節症が進行する: 顎関節症が進行すると、口が開けにくくなり、食事や会話に支障をきたすことがあります。
  • 全身の健康状態が悪化する: 睡眠不足や慢性的な痛みは、全身の健康状態を悪化させる可能性があります。

歯ぎしりを予防・改善するために

歯ぎしりを完全に防ぐことは難しいですが、以下の対策を行うことで、その影響を軽減することができます。

  • ストレス管理: ヨガ、瞑想、アロマテラピーなど、自分に合ったリラックス方法を取り入れる。
  • 生活習慣の見直し: 規則正しい生活を送る、カフェインやアルコールの摂取を控えるなど。
  • マウスピースの利用: 歯科医院で自分に合ったマウスピースを作成してもらい、歯ぎしりによる歯のダメージを軽減する。
  • 専門医への相談: 歯ぎしりの原因を特定し、適切な治療を受けるのが好ましいでしょう。

整体でできる事

過度な緊張をしている筋肉を緩め、頭痛や肩こり、不眠などの改善に努めます。カイロプラクティックにおいては顎関節の矯正を行う院もあります。また、気が上がり過ぎてストレスになっているケースもありますので、その際は気功でのアプローチも行います。

歯ぎしりに関するよくある質問

歯ぎしりは治る病気ですか?

歯ぎしりの原因となるストレスや生活習慣を改善することで、症状を軽減できる可能性があります。

歯ぎしりは遺伝するのですか?

伝的な要因も歯ぎしりの発症に関わっている可能性が指摘されています。

供も歯ぎしりをすることがあるのですか?

子供も歯ぎしりをすることがあります。成長過程での歯の生え変わりや、精神的なストレスが原因となる場合が多いです。

さいごに

歯ぎしりは、一見無害なように思えますが、放っておくと様々な健康問題を引き起こす可能性があります。歯ぎしりに悩んでいる方は、早めに歯科医に相談し、適切な治療を受けることをおすすめします。

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