頭蓋骨と魚の鱗に意外な関係?

日本人はかなり魚好きですよね。

この間も日本に住んでいる猫が魚好きな理由は日本人が魚好きだからとチコちゃんが言ってました(^^)

 

僕も魚は好きで年に何回かは小田原の漁港まで車を走らせています。

ただ子供の頃は食卓に魚料理が出されると鱗が付いていないかを最初に確認していました。

魚の表面を覆っている”鱗”が凄く気持ち悪いというか嫌だったんですね。特に口の中に鱗が入った時の不快感はかなりなもので必死に口から出していたのを覚えています。

 

この鱗は人間には無いものなのでそこに恐怖を感じていたのでしょうか?そういえばヘビが今でも凄く苦手なのも鱗が原因の一つなのかなと思ったり。

 

と、最近まで思っていたのですが、なんと人間と魚の鱗は関係があるらしいのです。ひえ~。

 

この事実を語るには人類のずっとずっと祖先まで戻ります。小さな哺乳類になる更にずっと昔、原始の海を泳いでいた魚類の頃の話です。

 

この頃の魚類は現在のパッと頭に浮かぶ真骨魚類(普通の魚)ではなく体の表面を甲冑のような甲皮で覆われてる甲冑魚という種でした。甲皮は骨を含む皮膚なので、とても硬くその表面には小さな隆起が沢山あったとされています。

 

この小さな隆起はエナメル質のような硬くて光沢のある物質でコーティングされていて、その物質で覆われた骨片が鱗の原型になったと言われているんですね。

 

で、この甲冑魚の進化をずっとずっと辿っていくと哺乳類の頭や肩にかけての比較的表面に近い骨格は甲皮の子孫らしいのです。そしてそれは人類にも当てはまるのです。

 

それが分かるのが人間の骨の発生の仕方です。

 

人体の大部分の骨はまず軟骨が生まれます。そのあと軟骨内部に中心点が現れ、そこから軟骨全体に骨化が進んでいきます。こういうでき方をする骨を(軟骨性骨または置換骨)と言います。

 

それと比べて甲皮の子孫にあたる骨は胎児の膜状の結合組織から直接骨が出来る(膜性骨または結合組織骨)と言うそう。

そして人の頭蓋の前頭骨、頭頂骨、後頭骨や下顎骨などの殆どの部分は膜性骨で出来ています。更には少し下って鎖骨も膜性骨です。

 

ちょっと大げさですが、こういった骨の発生原因を踏まえると何と(甲皮⇒鱗⇒頭蓋骨)は言わば遠い兄弟のようなものなんですね。

 

何だか魚に対してこれまで以上の愛着がわいてきそうです(^^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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