人は皆、服を着ますよね?裸で外を歩いていたら少なくとも文明社会では良くない結果になってしまいます。
そんな当たり前に皆が着ている服を着るという文化。
人類はいつから服を着るようになったのでしょうか?
人類の歴史はいかに「環境と適応して生き延びるのか」という戦いでもあります。
この環境との適応に服を着るという選択がありました。
ここで皆さんご存知の「シラミ」が登場します。
僕はシラミと聞くと咄嗟にさだまさしさんの「シラミ騒動」が頭に流れるのですが・・・。
シラミには頭につく(アタマジラミ)と服につく(コロモジラミ)がいます。
アタマジラミは毛につくので原始的な哺乳類の時代からいたとされていますが、コロモジラミは”服”につくので服が登場してからアタマジラミが変化していったと考えられています。
この2種の遺伝情報を調べるといつ頃から変化があったのかが分かるそう。
凄いですよね。いやホント。
調べた結果は誤差を入れて約7万年前と出たそうです。
7万年前の地球はまだ氷河時代の真っ最中。アフリカ大陸に端を発した人類は寒さから逃れるために”服”を着ることで環境に適応し、無事に世界中に広がる事が出来たのですね。
このようにいかに環境に適応していくのかが太古から生き残るカギになっていました。
特に人類は他の哺乳類の様に鋭利な爪や牙、もの凄いスピードやジャンプを生み出す脚力も無ければ、逃げるために穴を掘ったり高い木に一瞬で登る特技ももありません。
必然的に集団を作って生き延びるという選択になった訳です。
集団生活には役割も生じますし、残念なことに弾かれる者も出てきます。
この時代は弾かれたら生きていけないので、集団から弾かれるのは恐怖でしかありません。
現代でも仲間外れにされると言いようもない恐怖と孤独感に襲われるのは、この頃から遺伝子に刻まれているせいだとも言われています。
となると。なんだ~どんなに文明人を気取ったり大言壮語を吐いみても、ウッホホ言ってたずっとずっと昔から大してやってる事は変わってないじゃんって思いません?
しかも昔と違って現代は集団から弾かれても、それが生物としての”死”とイコールではありませんよね。
そう思うと、何だか人間て種は大した事ないんじゃない?と楽な気持ちになりませんか?
往々にして人は環境に自分を合わせるのではなく、環境を自分に合わせようとして若い頃に苦労したり、苦悩したりするものですが、環境との適応に対する悩みはそもそも太古の昔からある事です。
環境に上手く適応出来なくて悩むなら、適応出来る環境を探すという選択も現代社会では十分できますし、それは逃げではなくて人類が辿ってきた進化の過程を追従する事と何ら変わる事はないんじゃないかなと個人的には思います。
我々大人は悩める若者に対して上手にそんなアドバイスが出来ればいいな~と、オジさんになった僕は時々思うんですよね~(^^)/