一人での移動中や作業中などに、ふと気がつくと、頭の中で同じことを繰り返し考え、それに気づいて気を反らしてみても、また気づけば同じことを考えていることはありませんか?
心理学では、こうした思考のループを「反芻思考(rumination)」と呼びます。
強い不安だったり、恐怖や不満を経験すると、この「反芻思考」になりやすく、とくに不安や刺激に敏感なHSP(Highly Sensitive Person)タイプの人は、この「反芻思考」の頻度が高くなる傾向があると言われています。
私自身、この傾向が強く、子供の頃から嫌なことや不安なことが繰り返されるので対処に困っていました。
また、こうした反芻思考が起こっているとき、脳の中では刺激に対して「もう危険は去りましたよ」という判断できていない状態が持続されている状態なんですね。
関係する脳の部位としては、主に扁桃体(へんとうたい)と前頭前野(ぜんとうぜんや)になります。
扁桃体は、恐怖や不安を検知する“警報装置”として、前頭前野は、「その警報は本物かどうか」「今どう行動すべきか」と判断する“理性の司令塔”の役割をしています。
この二つのバランスが崩れて、扁桃体が過剰に興奮したまま、前頭前野がうまく抑制できないと、脳は「もう終わったはずのこと」を“今まさに起きている危機”のように扱い続けてしまうのです。
そして、この状態に拍車をかけるのが、デフォルトモードネットワーク(DMN)という脳内ネットワークです。
ぼんやりしているときや、特に何もしていないときに働くこのネットワークは、「内省」「記憶の再生」「自己のストーリー構築」などに関わっており、実は創造性や学習にも欠かせないものです。
しかし、DMNが過剰に働くと、思考が“今ここ”から離れ、「あのとき」「もしも」の世界をさまよう時間が増えていきます。
これが、反芻思考が“ふとしたときに始まる”原因のひとつです。
さらに厄介なのは、反芻思考には“苦しいだけではない”側面があるということです。
脳の側坐核(そくざかく)という報酬系の部位が、「意味づけができた」「整理できた」と感じたときに、わずかな快感や安心感を与えてしまうのですね。
つまり、反芻している間、私たちは無理にでも“答え”や“納得”を探していて、それがうまく得られたとき、ほんの少しだけ安心できる。
その小さな安心感が、反芻を繰り返す理由のひとつにもなっているようです。
次は、だったらどうすればこのループから抜け出せるの?となりますね。
続きはnoteの記事で書いています。
