年齢を重ねてくると体のあちこちにガタが出てくるものですが、関節の痛みはその中でも早くから感じる症状だと思います。
特に長年体を支え続けてきた下半身の痛みに悩む人は多いでしょう。
股関節痛はその代表になります。
股関節は肩の関節と同じように球関節になっていて、元々不安定性が出やすい関節です。
しかも大腿骨が斜めにスッポリと収まっているだけなので、とっても強い靭帯や筋肉で支える必要があります。
しかしこの筋肉群や靭帯は強力が故にその影響も大きく、硬くなったり伸び難くなると痛みの発生に一役買ってしまうのですね。
また股関節はかかる負荷がとても高いので、日常生活を見直さないと痛みの軽減が難しい箇所でもあります。
例えば日常動作時の股関節の負荷ですが
立っている時 体重の0.6~1倍
歩行時 体重の3~4.5倍
ジョギング 体重の4~5倍
階段の上り下り 体重の6.2~8.7倍
の負荷が掛かっています。
7倍なんていったら60㌔の人なら420㌔ですよ。ひえ~ですね。
だからこそ股関節を支える靭帯はとても強くできていて、その中でも腸骨大腿靭帯は靭帯の中でも最強と言われています。
しかし強力な靭帯といえ体はチームで動いているので、同じチームの恥骨大腿靭帯と坐骨大腿靭帯たちと協力体制が整ってはじめて働きが機能するんですね。
靭帯は自らの意思で伸びたり縮んだりしないのですが、体を動かす際の方向性の制御に大きく関わってくるので、体を動かす筋肉のアンバランスは同時に靭帯のチームワークを乱してしまいます。
基本的に関節は不安定になると痛みが生じやすいので、股関節の痛みも臀部が弱くなると大腿骨が前面に滑り鼠径部の痛みの原因になるわけです。
そういう意味でも日常生活で座る時間が長い人は、なるべく臀部の筋肉を使ってあまり弱くならないようにしてあげると、痛みの軽減に繋がります。
また先程の例を見れば一目瞭然ですが、体重の管理も股関節痛には大切になんです。
股関節が痛いな~と思ったら、そこも怪しいなと思ってみるのもアリかも知れません。
だって60㌔で420㌔ですから、太ってしまって80㌔になったら560㌔ですよ・・・そりゃ負担の増えるってもんですね(^^;)
また筋トレも上半身ばかり鍛えたり、下半身も前後の筋肉をアンバランスに鍛えてしまうと不調が出ることもあるので気を付けて下さい。
鍛えてない人も股関節痛の予防のために毎日体重計に乗るというのもイイかもですね(^^)