冬の乾燥が体に与える影響と予防法 :うるおいの秘訣で健やかな冬を過ごす方法

50歳を超え冬の乾燥が他人事ではなくなってきました。温暖化のせいか、ただ外を歩くだけで指があかぎれになることはありませんが、切れて血が滲んでいるんじゃないかと、疑いたくなる痛みはしばしば感じます。とはいえ、そもそも冬は、乾燥した空気によって肌がカサカサになったり、静電気がパチパチと気になる季節ではあります。

ただ整体的に健康を考えると、乾燥がもたらす影響は、肌のトラブルだけにはとどまらず、我々の体の深層部まで乾燥の影響が及んでいるのですね。この事について考えてみましょう。

冬の乾燥がもたらす、体への影響

1.1 肌の乾燥:見た目だけでなく、バリア機能の低下も

  • 乾燥による肌のバリア機能低下:肌は、まるで私たちを守る頼もしい盾のような存在です。細菌やウイルスといった外敵から体を守ってくれる大切な役割を担っています。しかし、乾燥が進むと、この大事なバリア機能が弱くなってしまい、肌トラブルを引き起こしやすくなります。だからこそ、寒い季節や乾燥した環境では、特に肌の保湿を心掛けて、自分の肌を労わってあげたいですね。肌は私たちの健康の最前線で頑張ってくれているので、優しくケアすることが大切です。
  • 乾燥による痒み、赤み: 乾燥すると、肌が痒くなったり赤くなったりすることがありますよね。特にアトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹を持つ方にとっては、これが本当に困りものです。乾燥が肌をさらに敏感にし、症状が悪化することがあります。乾燥する季節には、いつもよりも少し肌に優しくしてあげることが大切です。保湿をしっかり行い、肌を労わりながら過ごしてくださいね。

1.2 粘膜の乾燥:呼吸器や消化器への影響

  • 鼻や喉の乾燥: 乾燥した季節になると、鼻や喉が乾燥しがちになり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなってしまいます。鼻や喉は、呼吸器に関わる最初の関所ともいえる場所なので、常に潤いを保つことが大切ですね。
  • 目の乾燥: 乾燥した空気によって目の表面が乾燥すると、ドライアイの症状が出やすくなります。目のトラブルや不調は頭痛や首・肩のコリに直結しますから、日頃からケアしてあげたいですね。目薬を使ったり、湿度を保つ工夫をして、目と鼻と喉に優しい環境を整えてあげましょう。

1.3 全身の乾燥:血行不良や免疫力低下にもつながる

  • 血行不良: 乾燥によって皮膚が硬くなると、それに付随して血行が悪くなりやすくなります。からこそ、保湿をしっかり行って、肌をペタペタに柔らかく保ちたいですね。
  • 免疫力低下: 肌のバリア機能が弱くなると、外部からの刺激に敏感になってしまいます。乱暴に例えるなら裸で弓矢の雨が降る戦場を歩くようなものです。十分な保湿とケアをしつつ、優しく自分の肌を労わってあげましょう。

【冬の定番】乾燥対策の3つのポイント

2.1 室内の湿度を適切に保つ

  • 加湿器の活用: 肌や呼吸器に潤いを与え快適に過ごせるように、加湿器を活用して、室内の湿度を40〜60%に保ちましょう。
  • こまめな換気: 意外と見逃されがちですが、加湿器を使用する際は、こまめに換気を心がけてください。新鮮な空気を取り入れながら、カビの発生も防げます。
  • 洗濯物を室内干し: 洗濯物を室内で干すことで、自然と湿度が上がります。電気代も使わずに効率的ですね。あとはカーテンを霧吹きで湿らすという、小さなワザもあります。

2.2 肌の保湿を徹底する

  • 入浴時の温度と時間: 一般的には、お湯の温度はぬるめ(38~40℃)にして、リラックスできる時間を10〜15分程度なのですが、肌の乾燥は人によって程度が違うので、3分程度に留めるという見解もあります。自分に合った入浴時間にしましょう。ただし、入浴時間が長いと肌の乾燥を増長しますので要注意。
  • 保湿剤の選び方: 乾燥肌用の保湿剤を選びましょう。お風呂上がりにすぐに全身に塗ることが大切です。長くても5分以内がベストです。
  • こまめな水分補給: 体の内側からも潤いを保つために、こまめに水分を摂りましょう。乾燥に限らずこまめな水分補給は冬の健康対策に必須です。

2.3 体を温めて血行を促進する

  • 温かい飲み物を飲む: 白湯や温かいお茶やハーブティーを楽しむことで、体の中からぽかぽかと温まり、血行が良くなります。温かい飲み物は冬場の陰鬱とした雰囲気から心を救ってくれます。
  • 軽い運動: ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をすることで、体の芯からじんわりと温まり、代謝もアップします。適度な運動は全ての不調に通ずるベタな方法ですが、やはり体中の細胞が活性化するような効果があります。
  • 半身浴: 半身浴でゆっくりとお湯に浸かることで、身体の芯から温まります。試してみると思いの外、リラックス効果も高くクセになる人も多いようです。

3. 整体的視点からの乾燥対策:体の緊張を緩める

先に説明があった、血行不良が肌の乾燥に繋がるという点に焦点をあげるなら、心身の緊張状態で筋肉や筋膜が硬くなっている状態は血行不良を増長し、肌の乾燥まで繋がります。整体で緊張をほどき血行を良くすることは、ある種、温泉に浸かっているようなものなので、定期的に整体を受けていると、血行が良くなり乾燥対策に役立つことにもなりますので、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

さいごに

冬の乾燥対策は、美容に視点が行きがちですが、健康維持にもつながる大切な習慣です。肌のトラブルを防ぐだけでなく、体の深層部まで健康に保つためには、乾燥対策が欠かせません。この記事で紹介した方法を実践し、乾燥知らずの健やかな冬を過ごしましょう。お肌も心も温かくケアして、充実した毎日を送り、健康に余念がなきよう、自分を大切にしてくださいね。

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