理由がわからないのに、涙が出ることってありますよね。
分かりやすい悲みの感情というわけでも、涙が出るほどの怒りでもないのに涙が零れてしまう瞬間というのは、日常で案があるものです。
私自身子供の頃からよく泣く部類の人間なのですが、悲しいだけでなく感情が大きく動くだけでも、無意識に涙がでてしまうのですね。
何のことはないテレビのCMや、別に感動シーンでもないドラマやアニメの一コマでも涙は出てしまうのです。
これは単に感受性が高いと判断することも出来ますが、その実、脳が「もう限界に近い」と発している信号の可能性も捨てきれないのです。
感情のコントロールにも、エネルギーがいる
さて「感情的にならないようにする」という行為は、実際かなりの神経エネルギーを消費しています。
前頭前皮質。いわゆる「理性の座」と呼ばれる脳の領域は、感情を状況に応じて調整する役割を担っています。
怒りを抑える、不安を横に置く、悲しみを後回しにするなど、こういった処理はすべて、この領域が働いて成立させています。
ただ、人の機能はどこに限らず、使い過ぎれば疲労をしてしまうことから逃げることは出来ません。前頭前皮質も例にもれず、疲労によって機能は低下してしまいます。
緊張持続社会において、睡眠不足、慢性的なストレス、過密なスケジュールというのはごくありふれた現象であり、こういった状態が続くと、前頭前皮質のリソースはみるみる削られていってしまいます。
そうなると、それまで「制御下」に置かれていた感情の反応が、ほんのわずかな刺激でも表に出やすくなってしまうのです。
その中で涙が出やすくなるというのは、分かりやすい現象であり、自制の蓋がが緩くなってきたサインとも言えます。
過緊張が続くと、何が起きるか
慢性的な過緊張状態(体が常にある程度の緊張を保ち続けている状態)は、自律神経に持続的な負荷をかけてしまいます。
しつこいようですが交感神経が優位な状態が長く続くと、身体は「戦うか逃げるか」のモードを維持し続けることになっていきます。
筋肉の張りや呼吸の浅さなどは想像しやすいとして、いわんや脳もその影響は受けるのは当然と言えるでしょう。脳は緊張(覚醒)のレベルを高く保つために、神経系はエネルギーを使い続けます。
覚醒レベルが高いこともあり、この状態は一見エネルギッシュに見えますが、実際のところ、自分は大丈夫だと思い込んでるに過ぎません。なぜなら緊張そのものがある種、パワードスーツのようになっているからです。
しかし、ある閾値を超えたときに、「なぜか涙が出る」という形で現れてしまいます。自分自身がどう思おうと体は「そろそろ本当に休んでみては?」と、わかりやすいサインをおくるからです。
「泣けた」は、回路がまだ生きているサイン
少し角度を変えてみます。
涙が出るということは、感情と体がまだつながっているという証拠でもあります。
過緊張は極限まで進むと、感情そのものが麻痺してくるので、泣く、怒る、笑うといったものが消えていきます。そういった意味で「泣ける」という段階にある人は体・神経・脳がまだ機能しているとも考えられます。
言うなれば「なぜか涙が出る」という状態は、SOSであると同時に、回復の余地がまだあるわけです。
では、何をすればいいか
感情的な自分を制御しようとするアプローチは、前頭前皮質がすでに消耗しているところに、さらに「抑制」という負荷をかける行為です。
であればやることは、消耗した神経系を回復させることになります。
具体的には
睡眠の質を上げる
入眠前のスマートフォン操作、カフェインの過剰摂取、不規則な就寝時刻。これらは前頭前皮質の回復を妨げる代表的な要因になり得ます。
身体の緊張を抜く時間をつくる
過緊張は身体の姿勢や筋緊張パターンで積み上がってきます。意識的に体をゆるめる時間をつくることが大切です。
湯船に浸かる、深呼吸をする、ゆっくり歩くは、簡単にできる神経系への直接的な介入をする方法です。
「疲れている」という事実を認める
過緊張の人ほど、自分の疲労を過小評価しやすい傾向にあります。
「これくらいで疲れるはずがない」という思い込みが、回復の邪魔をしていることは少なくありません。疲れているという事実を認めることで、はじめて回復に目を向けられます。
整体でできること
当院では、身体の過緊張。特に神経系に蓄積した緊張パターンにアプローチする施術を行っています。
感情の不安定さや「なぜか涙が出る」という状態は、前述のように体の緊張と密接に結びついていることが多いので、頭部や頸部の微細な緊張を解放し、自律神経のバランスを整えると、感情のメーターが落ち着いてくることは珍しくありません。
例えば施術が終った後に「なんか、ちょっと泣けました」と言う方がいらっしゃいますが、これは神経系が緊張を手放しはじめたサインとして好意的に受け入れていいと思ってください。
感情にアプローチして体を変えるのではなく、消耗した神経系を回復させるという方向に目をむけると体は変わっていきます。
整体処りら福 町田・相模原エリア/完全予約制 自律神経・過緊張・慢性疲労を主に診ています。
