「ロコモティブシンドローム」とは、簡単に言うと、「歩く力」が低下し、要介護状態になるリスクが高まる状態のことです。
私たちの体は、骨、関節、筋肉、神経といった運動器で支えられています。これらの機能が低下すると、歩く、立つ、階段を昇るといった、日常生活で当たり前の動作が難しくなり、結果として寝たきりになってしまう可能性が高まってしまうのです。
なぜロコモになるの?
ロコモになる主な原因として、以下のものが挙げられます。
- 骨粗鬆症: 骨量が減少し、骨密度が低下することで、骨が脆くなり、骨折のリスクが高まる状態
- 変形性関節症: 関節軟骨が変性し、関節間隙が狭くなることで、痛みや運動機能障害が生じる状態
- 筋肉の衰え(サルコペニア): 年齢とともに筋肉量が減少し、力が弱くなることです。
ロコモになるリスクを高めるものは?
- 運動不足: 運動不足は、筋肉の衰えを加速させ、骨を弱くする原因となります。
- 不健康な食生活: カルシウムやタンパク質が不足すると、骨や筋肉の健康を維持することが難しくなります。
- 喫煙: 喫煙は、骨を弱くし、血行を悪くするなど、さまざまな悪影響を及ぼします。
- 飲酒: 過度な飲酒は、転倒のリスクを高め、骨を弱くする可能性があります。
ロコモは誰にでも起こる?
ロコモは、高齢者だけでなく、若い人にも起こりうる病気です。特に、デスクワーク中心の生活を送っている人や、運動習慣がない人は注意が必要です。
ロコモになるとどうなるの?
ロコモになると、以下のようなことが起こりやすくなります。
- 転倒: バランスが悪くなり、転倒しやすくなります。
- 骨折: 転倒すると、骨折しやすく、骨折から回復するのが遅くなります。
- 寝たきり: 重い状態になると、寝たきりになってしまう可能性があります。
- 認知症のリスク増加: 活動量が減ると、脳への刺激が減少し、認知機能が低下する可能性が高まります。
- 心血管疾患のリスク増加: 運動不足は、心臓や血管の病気のリスクを高めます。
ロコモ予備軍って?
ロコモ予備軍とは、ロコモになる一歩手前の状態の人です。こんな症状があれば、要注意!
- 片足立ちで靴下がはけない
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 15分くらい続けて歩けない
- 2kg程度の買い物(1リットルの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難である
ロコモ予防はどうすればいい?
ロコモの予防には、運動が最も大切です。歩く、軽いジョギング、筋力トレーニングなど、自分に合った運動を続けることが重要です。
- ウォーキングやスクワットなどの運動を週3〜5日、30分程度行う
- バランスボールやウエイトボールを使ったトレーニングを行う
- 適度な体重を維持する
- バランスの良い食事を摂る
ふくやま
こんなこと書きながらも私自身、気をつけなきゃと心底思います……
ロコモは、予防できる病気です。運動を習慣にし、バランスの取れた食事を心がけることで、健康でいきいきとした生活を送ることができます。、また高齢者に限らず若者でも起こりうる可能性がありますので、早めに予防して、いつまでも元気に歩き続けましょうね!
参考
ロコモを知ろう | ロコモONLINE | 日本整形外科学会公式 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト: https://locomo-joa.jp/locomo