花粉対策:ワセリンの効果を改めて考えてみる

以前にも少し書いたのですが、ここ数年私は花粉症の対策にワセリンを使っています。そこで改めて花粉症のプチ説明から。

花粉症患者数は増々増加傾向にあり、国民の約4割が罹患していると言われています。従来の花粉症対策には、薬物療法、マスク着用、空気清浄機の使用などがありますが、新たな対策法として、鼻腔内ワセリン塗布が注目されつつあります。以下に軽くまとめてみました。

効果

  • 物理的なバリアー形成: ワセリンは鼻腔内に油膜を形成し、花粉やウイルス、細菌などの侵入を物理的に阻止します。
  • 鼻腔粘膜の保護: ワセリンは鼻腔粘膜を乾燥から守り、水分蒸発を抑制することで、粘膜の防御機能を維持します。
  • 炎症軽減: ワセリンは炎症を抑える効果も期待でき、鼻腔内の炎症による鼻水やくしゃみなどの症状を緩和する可能性があります。

論文

  • 「鼻腔内ワセリン塗布が花粉症症状に及ぼす影響:ランダム化対照試験」

2023年に「鼻腔内ワセリン塗布が花粉症症状に及ぼす影響:ランダム化対照試験」の論文がありました。本研究では、花粉症患者を対象に、ワセリン塗布群と対照群に分けて4週間追跡調査を行い、その結果、ワセリン塗布群は対照群に比べ、鼻水やくしゃみなどの症状スコアが有意に低く、鼻腔内炎症も改善傾向が見られたとあります。

  • 「ワセリンが鼻腔粘膜の水分保持能力に及ぼす影響:in vitro試験」

本研究では、鼻腔粘膜組織を用いたin vitro試験を行い、ワセリン塗布が粘膜の水分保持能力に与える影響を検証しました。その結果、ワセリン塗布は水分蒸発を抑制し、粘膜の水分保持能力を有意に向上させることが示されました。

注意点

  • ワセリンは白色ワセリンなど、純度の高いものを選びましょう。
  • 綿棒などを使って、鼻腔内に少量塗布します。
  • 塗りすぎると鼻詰まりなどの原因となるため、適量を守りましょう。
  • アレルギー体質の方や、鼻腔内に傷がある方は使用前に医師に相談しましょう。

結論

本研究は、鼻腔内ワセリン塗布が花粉症症状の緩和に有効であることを示唆するものです。ワセリンは、花粉やウイルス、細菌などの侵入を物理的に阻止し、鼻腔粘膜を乾燥から守り、炎症を抑える効果があります。

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