高齢になったら足腰は大事

開業して12年ほど経っています。当院は所謂治療院に特化しているのではなく、日常生活の中でどうしても抜けきれない過度な緊張を緩めて、健康な状態になって頂くことを目的としているせいか、10年以上頼って下さる方も何人もいらっしゃいます。

ただそうなると、お客様の高齢化が無視出来なくなって来るんですね。

野生の世界では老化で足腰が弱って、動けなくなる個体は食べられてしまいます。また、自ら群れを離れるのも移動についていけないからです。

勿論、現代人が肉食動物に食べられる事はないのですが、足腰が弱ると社会的弱者へのコースを辿る事になり、足を骨折して入院などしたりした日には見る見る間に筋肉は衰え、酷くすると脳の活動まで衰えてしまいます。

なので、高齢になっても最低限の筋力はキープしていきたいものですが、これが中々難しい。

年を取って下半身の筋肉が衰える主な理由は一口では言えず。複数の生理学的な変化や身体の組織に起こる変化に起因するんですね。

まずは主な要因を挙げていきましょう。

筋肉量の減少:加齢とともに筋肉量が減少します。これは筋肉の細胞数やタンパク質合成の速さが減少することによるもので、特に大腿部や臀部の筋肉に影響を与えます。

筋力の低下:筋肉量の減少と同様に、筋力も加齢に伴い低下します。これが下半身の動作において力強さや安定性の低下を招きます。

骨密度の低下:年齢が上がると、骨密度も低下します。骨密度の減少は骨折のリスクを高め、これが下半身の動作に悪影響を与えます。

関節の変化:関節の軟骨が摩耗し、可動域が減少することがあります。これにより、動作の柔軟性が低下し、痛みが生じやすくなります。

神経伝達の低下:神経細胞の数や伝達の速さが減少することがあり、これが下半身の筋肉の制御に影響を与えます。

ホルモンの変化: 加齢に伴い、筋肉の形成や修復に関与するホルモンの分泌量が減少します。特に筋肉を維持するのに重要な成長ホルモンやテストステロンの減少が影響します。

循環系統の変化: 血管の硬化や血流の低下が起こり、これが下半身の筋肉への酸素や栄養の供給を減少させます。

等々、これらの生理学的な変化が相互に影響し、結果として下半身の筋肉の衰えが生じるわけです。

頑健な下半身を維持するためには、適切な栄養、運動、生活習慣を心がけることが重要だったりします。

とは言え、私も含めそれを実践、継続するのはとても難しいのですがねぇ。

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